桜餅
在宅勤務になってから、ランニングすることが日課だ。
日中に公園でランニングしようとすると、人が多いので、
基本的には早朝か、夜のタイミングで仕事の前後にしている。
この時期、ランニングコースの公園を走りかかるたびにいつも思うことがある。
公園の桜は、満開のピークが過ぎ、どれも葉桜になっている。
葉桜の下の地面には、桜の花びらが一面に落ちており、
芝生の緑と混ざり合っていて、とてもきれいなのだ。
桜の木以外にも、つつじがところどころ咲いており、
華やかさで溢れていた。
ランニング中は、毎回ついつい見とれてしまっていた。
何より、毎回思うことがある。
それは、葉桜が桜餅のように見えて仕方がないということだ。
毎回、あの葉桜を見ると、桜餅を食べたいという欲が掻き立てられる。
口が桜餅の口になるのだ。
そこから、さらに毎回思うことがある。
けれども、私はあんこが苦手なのだ。
あの口にごわごわと残る甘さが苦手なのである。
口が桜餅の口になってしまっているのに、苦手なのである。
この矛盾は何なのだろうか。全くもってわからない。
食べてみたら、おいしく思えるのだろうか。
ああ、とても悩ましい。
Mr.Children
ああ、きっと生で見たら泣いちゃうんだろうな、と
YouTubeのMrChildren公式チャンネルで配信されていたライブ映像を見てふと思った。
僕はMrChildrenがとても好きだ。
小学生のころ、父親にスイミングスクールへの送り迎えしてもらった車内で、
流れてきたシフクノオトのHEROを聞いて以来、好きだ。
最近のミスチルの曲は、聞けていないが、90年代中盤から2010年代中盤の曲は、いまでもよく聞いている。
好きな理由は、小学生の頃からずっと聞いていて、メロディーや歌詞の聞き心地が良いというぼんやりとしたものだ。
明確にはわからない。言葉にできていない。
大学生になってからは、フジロック、サマソニ、CDJなどの音楽フェスによく行っていたが、ミスチルのライブには行こうと思わなかった。
それは、思い入れが強過ぎて、ライブに行って、その日のパフォーマンスがたまたま悪かったりでもしたら、
MrChildrenに幻滅してしまうのではないかと変な想いがあるからだ。
そんな想いがあるから、MrChildrenのファンクラブにも入ったことはあるが、
ツアーも申し込まずに、ただファンクラブ限定のラジオと会報を楽しんでいるだけだった。
ちょっと別の話に逸れるのだが、
僕は、ストレンジカメレオンという曲が大好きだ。
この曲は、the pillowsというバンドの曲なのだが、MrChildrenがカバーしていたことをきっかけに知った曲だ。
高校生のころ、あまりよくない家庭環境と華やかでない高校生活の日々を支えていた曲で、自分の中で思い入れのある大切な曲でもある。
そんなthe pillowsのストレンジカメレオンをライブで聞く機会があった。
あれは、2019年のアラバキだった。
最終日のメインステージのオオトリ。
ストレンジカメレオン以外にも好きな曲があったことと、
思い入れのあるストレンジカメレオンをやるとは限らないと思っていたので、
変な想いをいだかずに聞いていた。
アンコールでのタイミングで、ストレンジカメレオンは流れた。
ライブの定番曲だと思っていなかったので、正直流れるとは思っていなかった。
だからか、余計感動してしまったし、
これまでライブで一度もなかったが、思い入れや感動がこみあげてきて、
はらはらと泣いてしまった。
僕の中では、今でもあの時の絵が思い出せるほど感動した印象的な思い出だ。
ストレンジカメレオンを聞いたときと同じように。
いや、それ以上にミスチルには思い入れがあるから、
泣いてしまうだろうなとそう思った。
そんなことを思ったら、自分に酔ってしまい、
ライブの映像を見ているだけで涙目になってきた。
そして、大学生のころ、一人暮らしの生活が苦しく、
売り飛ばしてしまったミスチルの全シングルとアルバム、ライブDVDを
手放してしまったことが改めて悔やんだ。
それぐらいにMr.Childrenがとても好きだ。